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きょうは少し暑かったです。 

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6月3日 きょうは朝から雲のない晴天が午後まで続きました。気温も上がり25℃程度になり、風はそれほどなく、やや暑い程度でした。

こういう日があると、花菖蒲はさらに咲き進み、もう一気に咲いてきます。ですが、こういう晴れた日射の強い日は、花菖蒲はかなり苦手で、お昼前後に花菖蒲園を訪れてみたところ、すでに花がかなり痛んでいました。

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こうして全体を見たところは、あまりわからないのですが・・

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よく見ると、たとえばこんな感じに、花弁が内側に巻いてしまっています。

これは強い光と乾いた風で、花びらの水分が奪われ、花弁が萎れてしまったためです。

こうなると、花菖蒲はもう見られません。

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同じく。強い光と乾いた風で、こんなにも花が痛んでしまうのです。

これでは良い写真は絶対に撮れません。

ご予定されていた日がこんな日だったら、残念。申し訳ないですが、諦めるしかないです。

ですから、私も他の花菖蒲園に撮影に行くときなどは、前日の天気から気にして、当日晴れたらもう行きません。それくらいでないと、この花はうまく撮れないのです。

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強く雨が降っても、晴れて乾燥しても花が痛んでしまう。 花菖蒲はとてもデリケートな花です。

梅雨の始めの、曇るけど雨の降らない天気の下でこそ、この花は花弁をじゅうぶん広げ、精一杯美しく花を咲かせることができる。梅雨空が、いちばん本来の美しさを発揮できる花なのです。

やっぱり花菖蒲は梅雨の季節の花。 雨が続くのは困りますが、もう少し曇ってほしいな。と今日は思いました。

掛川インターからの道順 

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6月3日 

加茂花菖蒲園は掛川と遠州森町との境にあり、掛川の市街地からも車で20分ほどかかります。
そこで、今回は掛川I.Cから当園までの道順を写真でご紹介します。

掛川市内から当園へ向うには、市内のどのルートを通っても市の北西に延びる県道40号線、
通称森町街道に入ることができれば良いわけですが、市街地を通ると信号も多く時間が掛かるので、
ここでは市街地を通らない道をご案内しました。

なお、東名高速道路をご利用される場合、当園は掛川インターからでも、
袋井インターからでも同じくらいの時間が掛かりますので、
名古屋方面からお越しの場合は、袋井インターで降りてください。

!袋井インターからの道順はこちらをクリック!

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 まず上は、掛川インターチェンジです。掛川は城下町なので、インターもちょっとだけそれらしくしてあります。

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 インターを出た交差点を右折します。

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 次の、上張南(あげはりみなみ)の交差点を直進します。

この交差点を右折し、国道1号線に出るルートもあります。
今回ご紹介したルートは、1~2か所道が細い部分があるので、
大型バスの場合は、信号が多く時間はかかりますが、上の交差点を右折し、国道1号線に出るコースの方が良いです。

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 上張南(あげはりみなみ)の交差点を直進すると、すぐまた交差点があります。ここも直進します。

ちなみに、ここを曲がるとすぐ掛川花鳥園に着きます。

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 しばらく道なりに進みます。信号の少ない、快適な道が続きます。
サッカーやミュージシャンのコンサートで有名なエコパスタジアムがこの先にあります。

快適な道なのでスピードが出ます。でも、60km制限。
スピード違反取り締まりの格好のポイントです。ご注意を!

ずっと道なりに直進します。

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 そして国道1号線まで出たら、ここを右折します。

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 国道1号線へ出たら、いちばん左側の車線を走り、そのうちすぐ「側道」の表示が出て来るので、斜め左方向、側道へ進みます

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 側道へ入って、東名高速道路の高架をくぐったら、左折します。そして、しばらく道なりに進みます。

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 天竜浜名湖鉄道の踏み切りを渡ったら、写真の止まれの標識をすぐ左折します。
この道が、県道40号線。森町街道になります。

そして、しばらく道なりに直進します。

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 本郷(ほんごう)の三叉路も天竜、森方向へ、真ん中の道を直進します。
左の道へ入ってはダメです。

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 そしてしばらく進むと、原野谷川の橋の手前に「加茂荘」の看板が出てきますので、ここを右折。
後は道なりに3km弱で加茂花菖蒲園に到着します。

このルートですと、インターから加茂花菖蒲園まで25分弱程度です。
市内を通るルートよりも信号待ちが少ない分、早く到着します。


庄屋料理と庄屋弁当 

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6月3日 今回は加茂花菖蒲園のお食事として、昔からの定番の庄屋料理庄屋弁当についてお話します。

庄屋料理
上の写真が庄屋料理で、染 飯(そめいい)とよばれるクチナシの実で染めた黄色いおこわを中心に、煮物、漬物、山菜、味噌汁などでまとめられています。
お値段は2,500円で、園内温室内のお席でお出ししております。10名様以上はご予約を承っておりますが、それ以下の場合はご来園の際、お申し込みいただく形なります。


この料理は、当園の経営者である加茂家で、江戸時代より代々作り伝えられてきた料理を、昔の製法のままに添加物などを一切加えず、当園で年間をかけて仕込んだ食材によって作られたものです。

庄屋料理は、もともとは「早苗振」(さなぶり 早苗の振舞い=田植え時にふるまった食事の意)といって、田植え後の慰労の場で食べられていた料理でした。昔は田植えは村全体で行われる共同作業だったので、早く田植えが済んだ家が遅い家の田植えを手伝い、最後になった家が手伝ってくれた人たちに料理をふるまうのが慣わしでした。しかし加茂家のような庄屋は田植えを行わないので、小作人たちに田植えが終わると毎年「早苗振」を振舞っていたのです。

庄屋料理は、このようにして代々加茂家が作り続けてきた伝統の早苗振の料理を、昔のままの製法を守り、味噌、しょうゆの実、漬け物など、年間をかけて材料を仕込み作ったものです。重箱に入れてあるのは、その昔、料理を重箱に入れて配ったことからによります。

気になるお味は?
食味の感じ方は人それぞれですが、私としては一口で言うと素朴な郷土料理という感じです。にんじん、しいたけ、こんにゃく、がんもどきなどの煮物がけっこう大きめに切ってあり豪快な感じがしますし、しっかり味付けしてあるものが多く、煮物、漬物など少し塩分が高めの味付けの品が多いです。またしょうゆの実の香りがこの料理全体に漂います。肉類や油ものはないのですが、おこわでかなり満腹になります。値段は高めですが、出来合いのものに無い、素朴で奥深い、独特な味わいのある料理です。

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この庄屋料理の中心となるのが、クチナシの実で染めた黄色いおこわです。モチ米のおこわはうるち米のご飯に比べて格段に美味しく、噛めばかむほど味が出て、その昔は最高のごちそうでした。ハレの日のごちそうである赤飯とは違って、この染飯は普段でも食べられていたそうです。

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晩秋から初冬の頃、近隣の家や掛川花鳥園などにもクチナシの木が植えてありますので、そこから実を摘んでネットなどに入れ、たくあん漬けの大根とともに干して乾燥させます。クチナシの実は「疲労を取り除く」としてこの料理に使用されたそうですが、実際に古くから消炎、利胆、止血薬として用いられて来た薬用の植物でもあります。

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しょうゆの実
もう一つ、この庄屋料理のなかで特筆すべきは、このしょうゆの実です。

しょうゆの実は、もろみを寝かし「たまり醤油」を採った残りに、ユズ、ショウガ、シソの実、ナスの干したものを混ぜて漬け込んだものです。当家菩提寺の最福寺のものは、特に「最福寺納豆」と呼ばれています。

浜名湖周辺特産の浜納豆や京都の大徳寺納豆に近いもので、その中に干したユズとショウガの香りと味が混ざり、独特の強い香りに好き嫌いが分かれますが、染め飯やちまきをしょうゆの実でいただくと、たいへん風味良く、まさに加茂荘の味がします。

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これはしょうゆの実用のナス干しの風景。毎年夏場に行います。ナスを刻み、からからになるまで干し上げます。暑い時期の作業ですが、毎年見ていると、ああ、またこの季節になったなあと思います。ショウガも細かく刻み、この時期に同様に干します。

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晩秋から初冬に行うユズ干し。このユズが干しあがってから、夏場に干しておいたナス、ショウガ、シソの実などとこのユズの干したものを、たまり醤油を取ったあとのもろみの中に漬け込んで寝かせてます。

こうしてできあがったしょうゆの実が、庄屋料理や庄屋弁当に添えられているほか、売店でも販売されています。

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庄屋弁当
庄屋料理をお弁当スタイルにまとめたもので、染め飯(そめいい)に煮物、漬物、味噌玉子、しょうゆの実などが取り合わせてあります。お値段は一つ1,500円で、園内の売店で販売されています。

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掛川花鳥園でも
また、これら加茂家の料理は、加茂花菖蒲園の開園シーズン以外でも、掛川花鳥園の花バイキングでご賞味いただけます。昔からの製法にこだわり、年間をかけて一品づつ丁寧に仕込んだこれらの食品は、様々なメニューが並ぶ掛川花鳥園のバイキングのなかでも、ほんとうはぜひご賞味いただきたい当家伝統の品々です。