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濃いピンク系の新品種 

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紅水晶(べにすいしょう)

6月9日 写真とブログ担当の永田です。

きょうは昨日の青色系の品種とともに、十年以上前から少しだけ力を入れて取り組んできた、濃いピンク色の花菖蒲の新品種も殖えてきましたので、そのことについてご紹介します。

ピンク色の花菖蒲は、伊勢系の古い乙女という品種が始まりとなって、昭和30年代から改良されて来た花色です。この乙女という品種は、薄いピンクでしたので、昭和時代まではピンクといっても淡い感じの品種が主流でした。

それらの品種を使って、当園でも今から20年ほど前に数多くのピンク系の品種を作出しましたが、今思うと薄い花色の品種でした。

それが1990年代になって、戦前から肥後系の花菖蒲を育種された故光田義男氏という花菖蒲の育種家が、驚くほど濃い桃赤色のようなピンクの花菖蒲を多数作出しました。
ですが、これらの品種は花型花色は抜群だったのですが、草丈が低く性質も弱いので、花菖蒲園では使えない代物でした。

この光田氏のピンクを使って、性質の丈夫で色の濃いピンクの花菖蒲を作りたいと考え、10年ほど前から改良してきましたが、今年、やっと花菖蒲園で植栽され、花を咲かせるまでになりました。

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紅梅の宴(こうばいのうたげ)

これらの品種は、光田義男氏のピンクを花菖蒲園に植えられるように、丈夫で草丈の高いものに改良したものです。今まで園に植えられていたピンクより、一段と濃い品種が多いです。

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京丸桜(きょうまるざくら)← 改名しました。

ですから、花色花型は、花菖蒲の専門家が言う「光田系」の趣を残しています。光田系とは、肥後系の花菖蒲をより派手に、花弁のフリルや細かな襞、立体的な花型を追及したもの。

花菖蒲の趣味家は、こんな豪華な花型を好みます。

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天上の桜(てんじょうのさくら)

この系統は、ピンク地に細かな白絞りの入る花も多く生まれました。

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桜 姫(さくらひめ)

これらの花は、園の奥のほうの一角に、まとめて植えてありますので、園内を散策されれば一目でおわかりいただけると思います。およそ20個体ほどが植栽されていますが、綺麗なのですがほんとうにどれも似ていて、名前を考えるのに悩んでしまいます。

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未命名

昨日その名前を考えて、花を見ながら名前を付けていました。花菖蒲の名前は、その花を作った人なら名づけることができます。でも名前は、ボキャブラリーが少ないこともあって、ほんとうに思い浮かびません。

きょうも名前付けの作業を、仕事の合間に済ませます。こんなことも花時の重要な作業です。これらの花は、ことしの秋頃から、通信販売で販売を始めたいと考えています。

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昨日ご紹介したブルーにこれらの濃いピンクが花菖蒲園の中心的な色になったら、さらに鮮やかで夢のような光景の園ができることでしょう。

花菖蒲は昔からの日本の花ですが、より美しいものへ、年を重ねるごとに変化してきています。

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殖えてきた青い花 

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原里(はらさと)

6月8日 写真とブログ担当の永田です。

このお話は、今年の花菖蒲の成果について です。

10年くらい前、東京の堀切菖蒲園へ行ったとき、園内に亀の井とか、滋賀の浦波とか、美しい青紫色の品種が多く植えられていて、それらのブルーの品種のおかげで園がとても美しく見えました。こんな綺麗なブルーの花を多く園に取り入れたら、もっと園が綺麗になるんじゃないか・・と思い、その時から青色や紫色の花で庭園に向く草丈の高い病気に強い品種を作りはじめました。

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夜の波(よるのなみ)

そして、その成果が、ようやく昨年あたりから見え始め、今年はさらに藤紫や青色の品種が園に多く見られるようになってきました。花菖蒲はタネから栽培して一つの品種がある程度、500株とかに増殖するまで、およそ10年くらい掛かるのです。

こうして出来上がった品種は、色の美しさと、丈夫さと繁殖の良さ、で選んでいますので、花型はイマイチですが、これらの品種のおかげで、今年は園がとても美しくなってきました。

10年前、こんな園にしたいと思っていたことが、ようやく実現してきたなあ・・・と、いま思っています。

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八重紫雲(やえしうん)

当時から堀切菖蒲園に藤紫色の品種があったわけで、もちろん当園にも清少納言とか、宝玉とか、往年の藤色品種があったのですが、10数年前より全国の花菖蒲園に広がった深刻な立ち枯れ病によって、そうしたブルー系の品種の多くが消滅してしまったのです。

それで、病害に強くかつ美しいブルーの品種を作ろうと、取り組んできました。

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青水晶

花菖蒲の深刻な立ち枯れ病は、3年前に千葉大学の研究によって花菖蒲疫病と名付けられ、市販のリドミル粒剤という薬剤を春先に散布することで、当園はこの病害から開放され、今は全く病害は出なくなりました。

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そして今年、病害の出なくなった花菖蒲園で、藤紫系の品種と、そしてこれも改良してきた新しい濃いピンク系の品種が多くなってきました。

上の写真は7日の日中、雨が降る直前で空が暗くなったとき、ふと見たら、藤紫と濃いピンクが浮き上がって、今までの花菖蒲園とちょっと違ってきたことを思いました。

今までの旧来の品種から、園に植栽する品種を、青や濃いピンク、黄色など花色の鮮やかな品種に変えてゆくことで、新しい景観を作り出すことができそうだな・・と。

今年の開花後は、そんなことを考えながら、来年に向けよりいっそう美しい園を造ってゆきたいと思っています。