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ダイヤモンドリリーの交配 


11月1日 ブログ・写真担当の西村です。他の記事にもありますように、温室内では秋の開園の目玉の一つ、約3,000株のダイヤモンドリリーが展示されていますが、展示と並行して、交配作業もその場で行っています。交配は新しい花を作るための大事な作業。今日はダイヤモンドリリーの交配の様子をご紹介いたします。

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展示スペースの奥のテーブルに並べた、これらの花が交配に使う親株になります。

当園のコンセプトの一つに「育種観光園芸」という考え方がありますが、これは育種の現場を見せて、お客様にも楽しんでもらうという独自の考えです。ダイヤモンドリリーの交配作業が同じ展示温室内で行われているのもこの考え方に則したものです。

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交配に使う花は写真のような、花びらが波打ってフリル状になったものや、まとまりのよさ、極大花、八重弁など、良い特徴を伸ばすように、同じ特徴を持ったもの同士を掛け合わせています。

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交配の方法ですがいたって簡単です。掛け合わせしたい花の雄しべを相手の雌しべに付けるだけ。ダイヤモンドリリーは自分の花粉で受粉しにくく、他の花の花粉を着けてあげることで種ができやすくなります。

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花粉を付けた後は、細いビニールに油性マジックで掛け合わせた花を書いておくと、のちに混乱せずに済みます。そのまま1か月ほど待てば種ができます。


交配とはいっても、気に入った花同士を掛け合わすだけで、技術は必要ではありません。当園のダイヤモンドリリーの品種改良も25年間積み重ねただけで内容は全く同じものです。

今年、交配してできた種が初花を咲かせるのは5年後。5年後の花姿を想像しながら、ダイヤモンドリリーの見ごろが続く11月中ごろまでこの交配作業は続きます。

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園内の温室にダイヤモンドリリーを並べました。 

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10月28日 写真とブログ担当の永田です。

明日10月29日から、秋の開園ということで、12月25日までの期間、加茂荘庄屋屋敷と園内の温室を開けます。

この期間中の前半、10月末から11月の中下旬の目玉は、ダイヤモンドリリー(ネリネ)で、昨日きょうで生産温室からこの展示温室まで運び、展示を行いました。

鉢数にして約3000ポットの展示です。 まだまだ咲き初めで、11月に入ってからが見ごろ。開花の最盛期は11月5日頃から15日前後と今は考えています。花は早咲きから遅咲きに徐々に咲き進んでゆくので、咲き終わった花は替えてゆき、総勢5000ポット程度の鉢で半月間程度展示できると考えています。

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こちらは交配して種子を取るための花の展示です。当園で育成して名前の付いていない選抜花が多いです。生産温室から花の上がるポットはほとんど展示温室に持って来たので、当然行っている育種作業もこの展示温室で行います。交配を行いながら、その花を展示するコーナーです。

こちらも私が良いと思っている個体が咲くのはまだこれからのようです。

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鮮やかな赤色の選抜花です。一つの花のボールの幅およそ12cmほど。花弁の幅はちょっと細いですが、花数が多くフリルも付いているので賑やかな花です。

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純白の選抜花。純白でフリルのある優良な個体は、どちらかというと咲き始めるのが遅く、11月中旬頃になります。この花はその頃、11月の中旬頃に咲く花と比べると若干花全体の豪華さは劣りますが、花のまとまりも良く早咲きの白花にしては良い花です。

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鮮やかなピンクの花。「ダイヤモンドリリー」という名のように、花弁の表面が日の光を受けるとラメのように輝きます。この様子は写真ではなかなか表現できませんが、実物はもっと輝きます。

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一つ上の写真と同じ花です。この花は花弁の幅が広く、一輪の花が割と平たく咲くことが特徴です。このため綺麗なボール状になります。ダイヤモンドリリーの育種を始めた25年前、海外から入手した品種のなかにこの特徴を持つ花があり、その子孫にあたるこの花も親の性質を受け継いでいます。

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もっと良い花がこれからたくさん咲きだしますので、今年はたくさん写真を撮ってご紹介したいと思います。

まだ咲き始めですが、11月3日頃には見ごろに差し掛かって来ると思います。その頃には、販売コーナーにも花付きのポットを並べます。


最初の球根を当園に入れてから今年で25年め。花菖蒲栽培の片手間で、育種といっても出来る範囲で行ってきた適当な育種を続けてきただけですが、25年前より格段に良い花が見られるようになりました。

そんな当園のオリジナルダイヤモンドリリーがこれから見ごろを迎えます。

花びら染めの染め直しを行いました 

10月24日 ブログ・写真担当の西村です。29日の秋の開園を前に、庄屋屋敷内で展示している草木染めの作品の染め直しを行いましたのでご紹介いたします。

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ここで展示されている草木染めの作品は、加茂花菖蒲園もしくは姉妹園の富士花鳥園で栽培している植物を染料として使っていて、主に花菖蒲やベゴニア、フクシアなどが使われています。

中でも花菖蒲は大変美しい藤紫色に染め揚がるのですが、少々日焼けしやすく、退色しやすいところがあります。今回展示した作品の中にも、色あせてムラになってしまったものがありましたので、染め直しを行ってみました。(使わないときは暗所に保管する必要があります。)

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この日は静岡県東部の裾野市より、染色家の福島信子氏(写真右側)と助手の服部氏(同左側)がお忙しい中、染め直しに来てくださいました。福島氏は当グループ専務の加茂智子の友人で1990年代半ばより当園の花菖蒲などの花を使った草木染め(花びら染め)に取り組んで来られました。

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濃い赤紫色の染色液。直径30センチほどのボールの量に、バケツ1杯分もの花菖蒲の花が使われています。

染色液に使う花びらは冷凍保存ができ、長期間保存しても色が褪せず、鮮やかに染め揚げることができます。実はこの染色液、8年前の花びらからできているんですよ。

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染め直しているのはシルクのスカーフです。軽く水に潜らせて絞った後、染色液に漬け込みます。好みの色より少し濃く染まったところで水で濯ぎ、写真左側に見える、花びら染め専用の媒染剤に15分以上漬け込みます。

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お二人の手によって、梅雨時の花菖蒲の鮮やかな花色が秋に復活しました。

草木染めの福島氏をはじめ、屋敷内では工芸四人展と称し、3名の作家と当園スタッフによる「自然」「地域」をテーマとした工芸展を行っています。販売もしておりますので、ご来園の際には是非ご覧くださいませ。

伸びて来たダイヤモンドリリーの花芽 

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10月14日 写真とブログ担当の永田です。

秋も徐々に進んで来て、今月末から園内の温室で展示を行うダイヤモンドリリーの花芽も上がってきました。上の写真は当園の生産温室のダイヤモンドリリー栽培場です。ここでは約1万球を栽培しています。

ダイヤモンドリリーは、中秋から晩秋に差し掛かり、気温が20度程度まで下がって来ると花芽を上げて来る性質があるようで、いつまでも暑い日が続くと秋が進んでもなかなか花芽を上げません。昨年、一昨年は10月になっても暑い日が多かったので開花が遅れましたが、今年は昨年と比べて涼しい日も多いので、ここに来て花芽も上がり始めました。

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上がり始めた花芽

ダイヤモンドリリーは南アフリカ原産のヒガンバナに近い球根植物です。晩秋に花が咲き、冬中葉が茂って、翌年の5月頃には葉が枯れて休眠に入り、夏場は水を与えなくても良いという、花菖蒲とは反対の生育サイクルを持っていて、なおかつ病気も害虫もほとんどなく、水も肥料も少なくて良く、冬場の暖房も凍らなければ良いので、ガラスハウスさえあれば栽培はとても簡単な植物です。

ただ、繁殖が悪くなかなか分球せず、種子からの栽培でも花が咲くまで4~5年掛かります。25年ほど昔は、国内では良い系統の球根を入手することはほぼ不可能でした。

そこで、当時に海外から良い系統の球根を入れて、それをもとに国内で入手できたものなどを含めて育種を続けてきました。地道に行ってきただけですが、今では20年前頃より格段に良い花がたくさん咲くようになりました。

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早咲きのアンジェラライムリックという品種。25年前にイギリスのネリネナーセリーから入れたものです。もう咲き始めました。

このダイヤモンドリリーは今月29日から園内の温室で展示します。今月末から11月中旬にかけてが見ごろとなりますので、ぜひご来園いただければ嬉しいです。

なお、10月29日より、園内ではネリネの販売も同時に行います。販売物は実生選抜落ちの花で、当園のホームページに掲載されている個体よりレベルは劣りますが、多様な花色できれいな個体を販売致します。


草木染め 「加茂染め」 作品の展示 

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10月10日、写真とブログを担当している永田です。現在庄屋屋敷で行っているクラフト作品展に、先週草木染めの作品が加わり、一緒に展示されていますので、ご紹介します。

これらの作品は、当グループの経営者の加茂智子の友人で静岡県裾野市在住の福島信子さんが、当園の花菖蒲や、富士花鳥園のベゴニアやフクシアを使って染色した作品の数々です。

花菖蒲やベゴニアの花は、咲くと毎日大量の咲き終わったしぼみ花が出ます。これらの草木染めは、その花がらを捨ててしまうのはもったいないという思いから、90年代半ばより始めたものです。
はじめの頃上手く出せなかった花菖蒲やベゴニアの鮮やかな赤紫色や紫色も、触媒の研究を重ねることで出せるようになりました。

そうして出来上がった作品が30点あまり、庄屋屋敷の一室に展示されています。

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こちらは花菖蒲の葉を使って染めた手紡ぎ糸。草木染めはその時の花や葉の状態、また気候などによって、同じように制作しても微妙に色が異なり、その作品が歳月を経ることでまた色彩が変化してゆきます。既製品にはない微妙でやわらかな自然の色彩が魅力です。

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球根ベゴニアの花を使って染めた直径10cm弱ほどのコサージ。花染めは、球根ベゴニアのなかでも黒いような濃い赤色の花を使います。濃い色の花を用いて濃い色彩の染色液を作り、このなかに何度も布を浸して徐々に濃い色彩に仕上げてゆきます。

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花菖蒲の葉を用いて染めたお手玉と巾着。

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花菖蒲の葉を使って染めた絹のストール。

これらの作品は、花菖蒲園の開園の時にも展示販売されたことがありますが、今回庄屋の屋敷に展示したもを見させていただき、忙しい花菖蒲の花時に見るのとは違って、ゆっくりとその微妙な色を観察することができて、この季節に屋敷内で展示を行ってよかったと思っています。

なおこれらの作品は展示と同時に販売も行っております。


当園やこの地方の自然を用いて作品にしたこの展示会は、今年の12月25日まで、庄屋屋敷内にて行われています。

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