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花菖蒲 今年の成果 その2 

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江戸系 夜の波


6月26日 昨日に引き続き、今年の花菖蒲の成果についてもう一つ。

今年は、数年前から改良し育成してきた青色系の花菖蒲が殖えて、やっと園内に青紫色の色彩が増えてきたことも、成果の一つに上げられます。

青色系の色彩を持つ花菖蒲は、別に珍しいわけではなく、以前からありましたが、1990年代の後半からのリゾクトニア性の立ち枯れ病という花菖蒲のあらたな病害のため、それまであった青紫色系の品種の多くが消滅してしまいました。また青紫色系ではあるのですが肥後系の花で、園に植栽した場合に咲き揃う性質がないなど、花菖蒲園に使える良い品種があまり見当たらなくなっていました。

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青系の品種がなぜ大切かというと、上の写真のように、青系や紫など濃色系の品種がないと、花菖蒲園の色彩がしまりのないボケた感じになってしまうからです。特に晴天の日はピンクや薄藤色系は色が飛んで見え、園全体が白っぽくなってしまいます。

濃色系の色彩が必要とはいっても、濃紅紫系では、たくさんあると暑苦しい感じになるので、涼しさを演出する青色系が必要なわけです。

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そしてこれが今年の園。青紫、水青色系があることで園全体の清涼感が増し、色彩のバランスがとれてきます。今後もう少し青紫系の比率を高めてゆくことで、園内がさらみメリハリの利いた美しい風景になってゆくと思います。

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そんな考えから近年生まれて来た原里(はらさと)という品種。名前は掛川市原里、この花菖蒲園のある地域から取りました。

この花は、開花2日目に日ざしが強いと花弁が内側に巻いてしまう性質があり、今ひとつなのですが、澄んだブルーを感じる青紫が美しく、丈夫な性質、繁殖も良い、草丈も高いなど花菖蒲園に好適な性質を多く持っています。

さらに早咲きで、一端開花が終わったあと、晩咲きの咲き始める頃になって新たに花が上がってくる二度咲きの性質を持っていて、開花期が長いのも特徴です。

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門前圃場に植えて、優良な品種とわかった大水青(おおみずあお)。名前は澄んだ水色の羽根を持つ蝶のような蛾から取りました。

直径20cmほどの大輪で、性質丈夫、草丈も伸び花茎に枝も出るので開花期が長いなどの特徴があります。澄んだ青水色で雄大に咲き、今後の当園で大いに活躍してくれそうです。

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濃い沈んだブルーを帯びる天水(てんすい)という品種。この品種はまだ20鉢程度ですが、この品種が増えてくる数年後には、花菖蒲園はさらに美しくなると思います。

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八重のたいへん賑やかな花形の八重紫雲(やえしうん)。八重咲きの品種は、その大輪さゆえ咲き揃う性質はあまりないのですが、この品種は花上がりがバツグンによく、青藤色のじゅうたんのように咲きます。性質も丈夫で繁殖も良い、今後の優良品種です。


個人の趣味家で、花一輪を鑑賞するのであれば、より花形の端正な肥後系の極大輪系が良いのですが、花菖蒲園ではまた違った観点。丈夫でよく殖え、よく咲き揃い草丈が高いなど、実用面で優良な性質を持っていることが必要で、そういった何拍子もそろった品種は、花菖蒲の多くの品種のなかで意外に少ないのです。

前回ご紹介した濃いピンク。そして、今回ご紹介した園に清涼感とメリハリを与える青系の品種が多く園を彩るようになると、花菖蒲園の景観もより美しいものになると予想しています。

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