葛(くず)の話 

5月16日 ブログ・写真担当の西村です。今日は花菖蒲園のそばに自生している植物、葛(クズ)をご紹介いたします。

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和名:クズ(マメ科)  英名:Kudzu  学名:Pueraria lobata
写真を見ると「あぁ、この植物か」と思われる方も多いと思います。
北海道から沖縄まで、日本全土に分布するマメ科の多年草で、広くアジアに分布しています。日当たりのよい空き地にはびこってしまう厄介者で、規模の小さな林であればツルを巻きつけて覆い隠すことさえあります。

成長が旺盛で厄介者扱いされるクズですが、一方、根は乾燥させると葛根湯(かっこんとう)という漢方薬となり、根から採ったデンプンは、くず粉となります。

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また、クズのツルから採った繊維を織り上げて作る葛布(くずふ)は当園のある掛川市の名産品です。葛布はカラムシ布、シナ布に並ぶ「日本三大古布」の一つで、万葉集にも詠われた歌が数首あるほど歴史が古い布と言われています。絹のような光沢やなめらかさはありませんが、落ち着いた渋みのある光沢と柔らかな手触りが特徴です。上司の永田が所有する葛布のクロスを撮影させていただきました。

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葛布は、加茂荘の屋敷にある、一番手前のふすまにも使われています。上司の葛布は今の製法(横糸に葛を、経糸に木綿を使って織り上げます)が、屋敷のふすまは昔ながらの製法で、すべて葛で織り上げられていました。今では大変貴重です。

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クズは山菜でもあります。ツルの先端にある芽は大変おいしく、天ぷらにしていただきます。
ツルを軽く押さえて、軽く滑らせながら引っ張っていくとプチッと切れます。採った芽からは、ほのかに甘い香りがします。

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これに軽く衣をつけて、サッと揚げるとクズの天ぷらの出来上がり。肉厚の芽はほくほくしていて、食べごたえがあります。

当園にはクズに限らず、ミツバやフキ、ユキノシタ、セリ、タケノコ、ワラビ、ゼンマイなど、山菜がたくさんあります。それらの紹介と調理について、近いうちにまとめて紹介したいと思います。

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