松阪撫子(伊勢撫子) 

イセナデシコビフォアーアフターのコピー
こんがらがって咲いた花と、花弁をほぐして形を整えた姿。


3月23日 写真とブログ担当の永田です。

生産温室のほうで松阪撫子(伊勢撫子)が咲いていましたので、撮影してみました。

松阪撫子(伊勢撫子)は、江戸時代に三重県松阪地方で改良が進んだナデシコの一種で、三重県の天然記念物に指定されている珍しい植物です。花弁が長く下垂することが特徴で、長いものは15cmを超えます。松阪撫子は、一般には伊勢撫子(イセナデシコ)と呼ばれていますが、その発祥が伊勢地方ではないため、本来は松阪撫子と呼ぶのが適切です。

当園では三重大学の故冨野耕治博士から1990年代のはじめに種子を譲り受け、以降改良を重ねながら保存しています。

花弁がこんがらがって咲きだすこの花は、自力では満足に咲かないので、爪楊枝などで花弁を丁寧にほぐし形を整えます。一輪の花を整えるのに、およそ5分から10分くらいかかります。上の写真は花を整える前とその後です。

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松阪撫子は、一般には五弁の花弁に咲きますが、当園では八重咲きの系統も保存しています。しかし、八重咲きともなると、ほんとうにこんがらがって咲きますので、形を整える作業は大変です。

写真のように爪楊枝と指で丁寧に、花弁をほぐしてゆきます。花弁はしっとりとした触感で僅かに弾力があるので、ほぐす途中で切れてしまうことはあまりありません。

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形を整えた後の花。13cm程度に垂れ下がる幽玄な花となります。

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ほかにも、淡いピンクの花や

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濃い赤の八重咲き

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幽玄な純白花

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赤白ピンクの染め分けのような花もあります。


松阪撫子は、栽培の難しい植物ではないですが、古典園芸植物で一般には知名度も低く、花弁が長く垂れ下がる良い系統はなかなか見られません。この撫子は、三重県松阪市の松阪三珍花会にて保存されていますが、一般にはなかなか目にする機会のない、珍しい日本の伝統的な園芸植物の一つです。

この松阪撫子は、花菖蒲園の開園シーズンに温室で展示されるほか、余剰株が出た場合は温室内で販売も行われます。



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