さくらそう新花 1 

5月2日 花菖蒲園のほうは、また徐々に紹介するとして、きょう明日はさくらそうの新花をご覧いただきます。


当園がさくらそうの栽培、育種を行うようになったのは、1990年代の序盤からで、園芸家の故平尾秀一先生から苗を譲られたのがはじまりでした。

さくらそうは、日本で江戸時代から明治時代に流行し、多くの品種が育成された伝統園芸植物です。江戸時代は旗本などが収集栽培し、明治以降は貴族階級の人々の間で栽培され改良されました。

そのため、原種にくらべはるかに優雅で、うつむき加減に咲く品種も多く、その儚げな叙情を愛でる品種が多く育成されました。

しかし平尾先生は、そのような昔からの習慣にとらわれず、現代の花壇にも植えられる、上を向いて咲く品種を作出するべきだと語り、当園に花壇向けの品種の育成を斡旋されました。

そんなことで数年も経つと、上向きに咲く明るくパッと人目を引く花が咲くようになりました。


その多くの実生から咲いたなかに、わずかですが、花の中心の部分から小さな花弁の出た花が見つかったのです。さくらそうの育成を行っていた当園の一江は、これを見逃すことなく、この小さな花弁を形成する遺伝子があれば、将来八重のさくらそうを育成することができるのではないかと考え、交配をはじめました。これが、当園の八重のさくらそうのはじまりでした。

八重のさくらそうは、それまで存在せず、当園の改良はさくらそう界にとって、画期的な出来事になりました。

その後も年を追うごとに、八重率も向上し、格段に美しい八重のさくらそうが生まれるようになりました。今回ご紹介するものは、近年の選抜花で、未命名のものが中心です。

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これらの花は、07年の選抜花で未命名品です。