庄屋料理 庄屋弁当 

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6月6日 写真とブログ担当の永田です。花菖蒲園の露地植え部分は、いま開花最盛期で、夢のような光景が広がっています。

地植えの部分は、今週末から来週半ば頃までが最盛期で、その後徐々に花数が少なくなってゆきます。

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さて、きょうは当加茂花菖蒲園のお食事として、昔から作り続けてきた庄屋料理庄屋弁当についてご紹介します。

庄屋料理
上の写真が庄屋料理で、染 飯(そめいい)とよばれるクチナシの実で染めた黄色いおこわを中心に、煮物、漬物、山菜、味噌汁などでまとめられています。
お値段は2,500円で、園内温室内のお席でお出ししております。

この庄屋料理、庄屋弁当は、10名様以上要予約で事前に当園にお電話いただいております(電話:0537-26-1211)。それ以下の人数の場合は予約は必要ありませんが、今週末は混雑が予想されますので、少々お時間をいただく可能性があります。平日でしたらそれほどお待ちいただく必要はありません。


庄屋料理の由来
この料理は、当園の経営者である加茂家で、江戸時代より代々作り伝えられてきた料理を、昔の製法のままに添加物などを一切加えず、当園で年間をかけて仕込んだ食材によって作られたものです。

庄屋料理は、もともとは「早苗振」(さなぶり 早苗の振舞い=田植え時にふるまった食事の意)といって、田植え後の慰労の場で食べられていた料理でした。昔は田植えは村全体で行われる共同作業だったので、早く田植えが済んだ家が遅い家の田植えを手伝い、最後になった家が手伝ってくれた人たちに料理をふるまうのが慣わしでした。しかし加茂家のような庄屋は田植えを行わないので、小作人たちに田植えが終わると毎年「早苗振」を振舞っていたのです。

庄屋料理は、このようにして代々加茂家が作り続けてきた伝統の早苗振の料理を、昔のままの製法を守り、味噌、しょうゆの実、漬け物など、年間をかけて材料を仕込み作ったものです。重箱に入れてあるのは、その昔、料理を重箱に入れて配ったことからによります。

気になるお味は?
食味の感じ方は人それぞれですが、私としては一口で言うと素朴な郷土料理という感じです。にんじん、しいたけ、こんにゃく、がんもどきなどの煮物がけっこう大きめに切ってあり豪快な感じがしますし、しっかり味付けしてあるものが多く、煮物、漬物など少し塩分が高めの味付けの品が多いです。またしょうゆの実の香りがこの料理全体に漂います。肉類や油ものはないのですが、おこわでかなり満腹になります。値段は高めですが、出来合いのものに無い、素朴で奥深い、独特な味わいのある料理です。

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この庄屋料理の中心となるのが、クチナシの実で染めた黄色いおこわです。モチ米のおこわはうるち米のご飯に比べて格段に美味しく、噛めばかむほど味が出て、その昔は最高のごちそうでした。ハレの日のごちそうである赤飯とは違って、この染飯は普段でも食べられていたそうです。

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晩秋から初冬の頃、近隣の家や掛川花鳥園などにもクチナシの木が植えてありますので、そこから実を摘んでネットなどに入れ、たくあん漬けの大根とともに干して乾燥させます。クチナシの実は「疲労を取り除く」としてこの料理に使用されたそうですが、実際に古くから消炎、利胆、止血薬として用いられて来た薬用の植物でもあります。

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庄屋弁当
庄屋弁当は、定食スタイルの庄屋料理を、おべんとうサイズに簡略化してまとめたもので、花菖蒲園の休憩所のお団子屋売店で販売されています。一食1,500円。花菖蒲園の休憩所にて、花を眺めながら楽しんでもらっています。


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しょうゆの実
もう一つ、この庄屋料理のなかで特筆すべきは、このしょうゆの実です。

しょうゆの実は、もろみを寝かし「たまり醤油」を採った残りに、ユズ、ショウガ、シソの実、ナスの干したものを混ぜて漬け込んだものです。当家菩提寺の最福寺のものは、特に「最福寺納豆」と呼ばれています。

浜名湖周辺特産の浜納豆や京都の大徳寺納豆に近いもので、その中に干したユズとショウガの香りと味が混ざり、独特の強い香りに好き嫌いが分かれますが、染め飯やちまきをしょうゆの実でいただくと、たいへん風味良く、まさに加茂荘の味がします。

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これはしょうゆの実用のナス干しの風景。毎年夏場に行います。ナスを刻み、からからになるまで干し上げます。暑い時期の作業ですが、毎年見ていると、ああ、またこの季節になったなあと思います。ショウガも細かく刻み、この時期に同様に干します。

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晩秋から初冬に行うユズ干し。このユズが干しあがってから、夏場に干しておいたナス、ショウガ、シソの実などとこのユズの干したものを、たまり醤油を取ったあとのもろみの中に漬け込んで寝かせてます。

こうしてできあがったしょうゆの実が、庄屋料理や庄屋弁当に添えられているほか、売店でも販売されています。




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