花菖蒲の交配 

写真とブログ担当の永田です。

花菖蒲の花どきの大切な作業のひとつに、新しい花を作出するための交配作業があります。

当園は改良型の花菖蒲園で、毎年今までに見られなかった何らかの新花が見られます。それが当園の特徴の一つで、お客様にも、交配して新しい品種を作出している園というイメージが定着しています。

この作業は、なかなかご覧いただく機会もないかと思いますので、簡単にご紹介してみます。

k100616002.jpg

① まず交配する花の花弁を取り去ります。

これはめしべに花粉を付けた後で、ハナバチなどの昆虫によって違う花の花粉がめしべに付いてしまわないためです。ですから、昆虫がいない環境、たとえば室内で花を観賞しながら交配もしたい場合は、花弁を取る必要はありません。

また、交配は必ず開花1日めの花を使います。これも昆虫による雑交を避けるためです。

k100616001.jpg

② 花菖蒲のおしべとめしべです。

おしべはともかく、めしべはわかりにくいです。

k100616003.jpg

③ 花粉を取る

おしべからつまようじで花粉を取り出します。

k100616004.jpg

④ 花粉をめしべに付ける

この隙間の内側がめしべになっています。ここに花粉を入れます。

k100616005.jpg

⑤ ラベルを付ける

何と何を交配したか、目印のラベルを付けておきます。

k100616007.jpg

⑥ 子房が膨らむ

交配後、受粉していれば半月くらいで子房が膨らんできます。

k100616008.jpg

⑦ タネを収穫する

秋9月になればタネが実るので、収穫して紙袋に入れて室内で貯蔵します。

k100616006.jpg

⑧ 翌年に育苗する

翌年の春にタネをまきます。比較的大きなタネですので、まきやすくかなり良く発芽します。

芽だし後一月くらいから徐々に肥料を与えて肥やすと、6月末頃には上の写真のようになりますので、これを一本づつに鉢上げして、夏中肥培すると秋には立派な株になります。

k100616009.jpg

⑨ 気に入った花を選ぶ

そして翌年開花するので、そのなかから自分の気に入った花を選びます。

これだけの簡単な作業ですが、当園はこの作業をもう40年近く毎年行っています。その積み重ねで、今の園内の花菖蒲が出来上がってきています。



加茂花菖蒲園メールマガジン
ひと月1回のペースで、園内の様子、催し物のご案内を行っています。ご購読は、下記メールアドレスに空メール送信してください。
kamoso.mailmaga@gmail.com


120319001a.jpg
園内外の出来事や、植物を中心に地元の自然を紹介しています。

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://kamohanashobuen.blog61.fc2.com/tb.php/517-44ef0c18