今年選んだ八重咲の新花 

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6月8日 きょうは今年の選抜花をご覧いただきます。これらの花は一昨年に交配して、今年はじめて開花したものの中から、選んだものです。

当園は昔から花菖蒲の新品種育成に力を入れており、その作業は今も続けられています。昨今は、花菖蒲園用に、一輪の花は簡素でも群生の美しい品種の作出と、一輪の花が美しい販売向けの品種の両方を分けて考えて育成していますが、今回ご紹介する花は一般販売向けの品種になります。

こちらも様々なタイプの育成を進めていますが、今回は八重の花ばかり載せました。

この花は白地に青紫覆輪の八重の大輪花。花の直径はおよそ18cmほどです。これまでこれほどコントラストの美しい八重がありませんでした。花形も良く、増えれば優秀な品種になると思います。

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上の花を横から見たところ。花弁は細かく波打ち、そこに青紫の覆輪が入ります。

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この花は紫の大覆輪の八重咲き。夢の羽衣(ゆめのはごろも)の後代で、よく似ていますが、覆輪が深いです。

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この花はその覆輪の色が淡く現れたもの。

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こちらは藤色の半八重の大輪。もう少し八重率が進むともっとすごい感じになるのですが、これどまりか、来年はもっと八重に咲くのか、増殖しながら2次選抜を行います。

これらの花は、全て命名され新品種になるわけではなくて、2年、3年と増殖しながら2次選抜を行い、そのなかで残った良いものを、新品種としてゆきます。

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こちらは覆輪の色が紅紫に現れたもの。こういうタイプの花もまだとても少ないです。

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この花は、バックが悪いですが、そこはご勘弁ということで、同じく紅紫の覆輪花です。


今回ご紹介したこれらの花は、花菖蒲本来の花形とは全く異なり、いかにも派手ですが、一般的な三英、六英はもう幾つもの品種があるので、花菖蒲の本来の美しさからは外れるけれども、こんな八重でないと人の眼を驚かすには至らないわけです。 

でも、この言葉は今から160年以上前に、花菖蒲の中興の祖と言われる松平菖翁が「花菖培養録」に記した言葉なので、今でもそれと全く同じことを行っているのが可笑しいような・・・ でも八重はやっぱり目を見張ります。

改良され尽くして久しいと言われる花菖蒲ですが、まだまだ改良の余地はあります。例えば花菖蒲園向きに、花形、花色ともに良く、葉姿も美しく、草丈も伸び、繁殖も良い。そんな及第点が付けられるような品種は現存する花のなかでも殆どありません。

そして、これからも当園は花菖蒲の育種を行ってゆきます。


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